DIYでのウッドデッキづくりに!失敗しない防腐剤の特徴と選び方
ウッドデッキなどの木製品を長持ちさせるために、防腐剤は欠かせません。
屋外に設置されるウッドデッキは、日光や紫外線、風雨などの過酷な条件にさらされ続けるため、何も対策をしないとシロアリなどの害虫や腐食の影響で劣化するためです。
しかし防腐剤は様々なメーカーから販売されているものがホームセンターでも簡単に手に入ります。選択肢が多いと、選ぶのはかえって難しいもの。大切なのは、目的に合った防腐剤を選ぶことです。
本記事では、防腐剤の特徴と選び方を解説します。ぜひウッドデッキづくりの参考にしてください。
INDEX
ウッドデッキに防腐剤を塗るポイントを解説
防腐剤の特徴を抑えて、DIYでウッドデッキに防腐剤を塗るポイントを解説します。
防腐剤の基本
まず、防腐剤の種類を解説しましょう。防腐剤といっても、木材防腐剤・木部保護塗料など用品によって名称はさまざまです。
木材に使用する防腐塗料は、屋内用と屋外用に分けられます。ウッドデッキは野外で使用するため、必ず屋外用を選びましょう。屋外用は、夏期や冬期の季節にも耐える耐候性のある製品が開発されており、一般的に屋内用塗料と比べて高い腐食防止効果があります。
また、防腐剤は主に浸透型と造膜型の2タイプが主流です。浸透型は防腐剤が内部まで浸透して木材を内側から保護する一方で、造膜型は表面に防腐剤を付着させることで塗膜を作り、木材を保護します。
屋外木材用塗料の比較 | |||
---|---|---|---|
臭気 | 仕上がり感 | 保護方法 | |
水性溶剤 | ほとんどなし | 木目を覆うタイプ、もしくは木目を活かした仕上がりになるタイプ | 造膜型 |
油性溶剤 | 刺激臭 | 木目が見える、艶が出る仕上がりが多い | 浸透型 |
ウッドデッキ用防腐剤の選び方
このように、防腐剤にはさまざまな種類があるので、耐久性や環境への影響、メンテナンスのしやすさで選びましょう。
水性は臭いがほとんどなく、塗料特有の刺激臭が苦手な方におすすめです。環境や人体へ配慮された塗料も多いので、人やペットに優しい商品を選びやすいのも特徴。
また、しっかり色がつくタイプの水性塗料の場合、傷んだ木材の補修目的など、再塗装やメンテナンスに適しています。
木材の木目や質感を活かしつつ木材の防腐性を高めたいなら、油性塗料がおすすめです。
浸透型の塗料は表面に塗膜を作らないため、造膜型のようなツルツルとした質感ではなく、素材本来の風合いを活かしたさらさらとした仕上がりになります。
このように、防腐剤を選ぶにはその製品の特徴やメリット・デメリットをよく検討して選びましょう。
防腐剤を塗る方法
次に、木部に防腐剤を塗る一般的な手順をご紹介します。
準備が必要な道具は、バケツ、ゴム手袋、サンドペーパー、ハケ、新聞紙(ブルーシート)、布などです。
- 塗装前の下地処理
木材表面のゴミや汚れ、古い塗料などを布でふきとるか、汚れがひどい場合はウッドデッキを洗浄する(洗浄する場合は表面が乾燥してから作業を開始する) - サンドペーパーで、表面を研磨する
- 薄めて使う防腐剤は、バケツを使用する
- 木の表面を繊維方向にハケでムラなく塗る(腐りやすい切断面も忘れずに)
- 2~3時間乾燥させる
- 2度目を重ね塗りする
サンドペーパーには様々な粗さがありますが、木材の表面を整えるには「#150」程度の番手が推奨されています。ただし、磨きすぎると塗料の乗りや染み込みが悪くなるので注意しましょう。
防腐剤を塗ったあとは、塗装部分が完全に乾くまで、24時間以上乾燥させるのが基本です。
また、余った防腐剤には薬剤が含まれていますので、そのままシンクや排水溝に流して捨てることはできません。捨てる場合は新聞紙に含ませたり、塗料を固める粉剤で固めたりして捨てる必要があります。
DIYで防腐剤を塗る注意点
つぎに、防腐剤を塗る際の注意点をお伝えします。
まず適切な防腐処理には、一定以上の技術が必要になる点にも注意しましょう。
防腐剤は、塗り残しなど仕上がりに不備があると、隙間からカビが発生したり、シロアリが侵入して防腐・防虫効果が低下します。多すぎず少なすぎない、適切な量をムラなく塗布することが重要です。
他にも次のような失敗例が多く、DIY初心者がウッドデッキの満足のいく仕上がりにするのは簡単ではない点に十分留意してください。
- 綺麗に塗装できたが、ハケの抜け毛が張り付いている
- 油性ニスを塗る際、ハケの乾燥が不十分で水分が混入して仕上がりがザラザラに
- 塗装した表面にシミが浮いてきた
ウッドデッキには防腐剤加工木材がおすすめ
ウッドデッキに防腐剤をDIYで塗装する場合は、以上のような注意点があります。
細心の注意を払って塗ったとしても、技術が不十分だったために防腐性能が下がってしまうと、期待していた耐久性が得られないことも。
塗料以外にも必要な用具・工具を準備する手間もかかりますし、残った防腐剤の処理に戸惑うこともあるでしょう。
しかしプロの業者に塗装を頼む場合、確実に手間なく施工できる一方で1㎡あたり4,000~6,000円程度の費用がかかります。
防腐性と仕上がり、コスパを全て両立させるなら、はじめから防腐処理が施された木材を使ってウッドデッキをDIYするのがおすすめです。木材の購入にかかる初期費用は素材を購入するよりも上がりますが、防腐処理用の材料費や防腐加工の手間を大幅にカットできます。
防腐木材専門の木材通販サイト「mock re:(モックリー)」では、豊富な種類・サイズの防腐加工済みの木材を選べます。モックリーでは防腐剤を加圧注入し内部まで薬剤を浸透させることで、10年単位で耐久性を維持できるコストパフォーマンスが高い木材を多数ご用意しております。mock re:(モックリー)の環境に優しく耐久性が高い防腐剤
ウッドデッキに使用する防腐剤は、耐久性以外に安全性も気になるところです。
mock re:(モックリー)では、環境に優しく安全な防腐剤「タナリスCY」「モクボーAAC」を使用しています。
タナリスCY
タナリスCYは、無機の銅化合物と低毒性シプロコナゾールが主成分で、重金属が含まれておらず環境に優しい防腐剤です。防腐・防蟻効力が日本だけでなく海外の公的機関によって確認され、国際的に評価されている点が特徴。工場で高圧をかけて防腐剤を注入処理することで、雨水によって成分が溶け出しにくい加工を実現し、長期間の耐久性を保持します。
タナリスCY加工された木材で作られたウッドデッキの耐用年数は、10年以上です。
モクボーAAC
モクボーAACは、ココナツを原料とする天然由来のDDACを主成分とし、重金属や有害物質を含まない環境に配慮した防腐剤です。
室内や野外での防腐効力の試験では、高い防腐性能が実証され、こちらも耐用年数が10年以上であることが確認されています。国内では20年以上の実績があり、タナリスCYより防蟻効果が高いのが特徴です。
モクボーAACは、刺激臭や不快な臭いがありません。無着色なので、木目の風合いを活かしやすいのが特徴です。
ウッドデッキに防腐剤加工木材を使用する注意点
環境に優しく、耐久性に優れた防腐剤加工木材ですが、注意点についてご説明します。
屋外で使用するウッドデッキは、防腐加工木材であっても経年劣化は避けられません。長く使用するためには、メンテナンスが必要です。
たとえば汚れをそのままにせず、定期的な掃除をしましょう。ウッドデッキ表面に亀裂や穴が開いてないかもチェックしてください。隙間から水分が入ってそのままにしておくと、腐敗の原因になります。ついでに、ネジや金物が錆びてないかなども確認しましょう。
防腐剤の安全性は確認されていますが、日常生活では食べ物や水が直接触れないように使用する必要があります。
安心・安全な防腐剤加工木材で快適なウッドデッキを作ろう
ウッドデッキを長く維持するために、防腐剤の塗布は不可欠です。
コストを抑えるためにはDIYで塗ることも可能ですが、用途に応じた防腐剤を、適切に塗布するのは簡単ではありません。
しかし、対応を誤ると、耐久性を高めるために防腐剤を塗ったのに、再塗装が必要などメンテナンスに手間取ることも。
手間や時間を大幅に短縮したければ、防腐剤処理加工した木材の使用を考えてみてはいかがでしょうか。
モックリーでは、安心・安全な防腐剤加工木材だけでなく、ウッドデッキづくりに必要なアイテムも豊富に取りそろえています。
実物を手に取りたい方には木材のカットサンプルや、ウッドデッキの作り方・選び方のカタログも無料でご請求できます。
ぜひ、ウッドデッキづくりにお役立てください。