自然由来の木材保存剤「モクボーAAC」は木肌を活かす仕上がりが魅力
ウッドデッキなど木材を使ってDIYをするなら、腐食や虫による劣化を防ぐ木材保存剤による処理が施された木材を選ぶ事が大切です。保存処理なしの素材は初期費用が安く済みますが、保存処理された木材と比べて何倍も劣化が早いため、長期的に処理済み木材よりコストがかかることも少なくありません。
とはいえ、木材保存剤にも様々な種類があります。木材を選ぶ際には耐久性だけでなく、使用されている薬剤の成分や安全性なども気になるところでしょう。
そんな場合は、天然由来の木材保存剤「モクボーAAC」がお勧めです。
耐久性を確保しつつもほぼ無色なので木材の質感を損なわず、景観性が求められる場所にも適している点が魅力です。
本記事では、そんなモクボーAACについて詳しく解説しましょう。
INDEX
モクボーAACの基本と用途
この記事では、木材防腐処理を目的として開発された「モクボーAAC」の特徴やメリットなどをご説明します。
モクボーAACは優れた防腐・防蟻効果を持ち、環境に配慮された安全性の高い木材保存剤です。
モクボーAACの基本概要 | |
---|---|
防腐防蟻成分 | DDCA |
薬剤形態 | 液状、水溶性 |
木材への注入方法 | 加圧注入 |
JIS認定(JIS K1570) | ○ |
JWPA認定(日本木材保存協会) | A-5216 |
仕上がり色 | 無色 |
材の焼却 | 金属を含まない(残灰は産業廃棄物処理が必要) |
臭気(薬剤) | 無臭 |
防カビ性能 | △ |
モクボーAACに含まれるDDCA(ジデシルジメチルアンモニュウムクロライド)はヤシ油から抽出される天然由来の成分で、強力な殺菌性と安全性を兼ね備えています。
高い防腐性能を備えていることはもちろん、同じく木材保存剤である「タナリスCY」と比較して防蟻効果が高いため、住宅の土台や外構、屋外製品部材などに幅広く利用されています。
モクボーAAC処理された木材を選ぶメリット
数々の試験で実証された、モクボーAACの性能と、モクボーAAC処理された木材を選ぶ利点についてご説明します。
高い防蟻効果と20年以上の実績
モクボーAACは木材の耐久性を大きく上げるほか、一般的な木材保存剤と比べて高い防蟻効果が認められています。
薬液を、木材を天然乾燥させて高圧で薬液を浸透させる「加圧注入」という方法で木材に注入することで、保護効果を長期間安定して持続可能。
実際、モクボーAACを施された木材は、屋内外の試験で10年以上の耐用年数が確認されています。また国内では既に20年以上の実績があり、専門家や業者からも高い信頼を得ている保存剤の一つです。
天然由来の植物性成分
またモクボーAACの有効成分であるDDACは、ココナツを原料とする自然由来の植物系成分で、重金属を含みません。
そのため、モクボーAACを使用した木材を焼却処分しても、灰にはヒ素やクロムのような有害な重金属が残りません。
そういった環境に配慮された持続可能性の高さから、SDGsに関連するプロジェクトや、環境認証を目指す建築などで積極的に活用されています。
ほぼ無臭・無着色
さらにモクボーAACは、ほぼ無臭かつ無着色である点も特徴の一つです。
モクボーAAC処理をしても木材の外観変化が少ないため、木目や色合いなど木材本来の外観を楽しみたい場合や、ウッドデッキなど景観性が重視されるシーンでの使用に適しています。
モクボーAAC処理された木材を使用する注意点
モクボーAACで防腐・防蟻処理された木材を使用する際は、以下の注意点に留意しましょう。
まずモクボーAACは無色なため、保存処理されていない木材との見分けがつきにくいという特徴があります。
そのため、DIYなどでモクボーAAC処理された木材・保存処理されていない木材を同時に使用する際は、両者を明確に区別できるよう保管することが重要です。
もし両者が混ざってしまった場合は、専用の呈色液を使うことでモクボーAAC処理済みの木材を判別できます。
また、人間の食事や飲料に直接触れる場合(食器棚や貯水タンクなど)、浴槽など肌に直接触れるケースでは、モクボーAAC処理された木材の使用は推奨されていません。
加えて、モクボーAAC処理された木材を切断して使用する際は切り口に表面処理用の木材保存剤を塗って保護してください。
使用後は一般の産業廃棄物として処分する必要があります。
モクボーAACの施工事例
続いて、モクボーAACの施工事例についても見ていきましょう。
公共施設
公共の施設は、常に環境の過酷な条件の中で、皆が安全に長期間利用できるように、耐久性が高いものが求められます。
モクボーAACの木材は、優れた防腐・防蟻性能から公共施設のデッキ、橋、東屋、遊具など幅広い用途に利用されています。
住宅・木製品
また、家庭用でも住宅の土台、外構材、柵、杭、園芸資材など様々な製品に使用されています。木製品は白アリ対策も必要なため、防蟻効果の高いモクボーAAC処理木材が最適です。
モクボーAACによくあるご質問
モクボーAACに関するよくあるご質問にお答えします。
処理後の木材の上に塗装してもよいのですか
無着色なので上から塗装や着色も自由にできます。塗装することで、耐久性も増します。
環境や人体に与える影響はありますか
モクボーAACは重金属を含まず、環境や人体に与える影響は小さいです。ただ、食品や水が直に触れるような利用法は避けましょう。
防腐効果は何年ぐらい持ちますか
使用環境にもよりますが、10年以上の耐用年数が確認されています。
廃棄する場合はどうすればよいですか
一般の産業廃棄物と同じように処理してください。なお、モクボーAAC処理が施された木材のおがくずは、堆肥や敷き藁としては使用できません。
モクボーAAC木材で快適なウッドデッキを作ろう
天然木材でウッドデッキを作るなら、木肌を活かしたナチュラルな仕上がりにしたいもの。
そんな時は、高い耐久性と持続可能性を併せ持つモクボーAAC処理された木材をご活用ください。
防腐処理加工すると、木材(ソフトウッド)の耐用年数は数倍に引き上がります。
これは利用者にとってコスト面のメリットが大きいだけでなく、限りある資源を長く使うことを通じて環境へのダメージを抑える効果もあります。
mock re:(モックリー)ではひのきや杉などの国産木材にこだわり、地域の木の循環に貢献して資源を大切にしています。
持続可能な社会へ貢献しつつ、長く使える木材を選ぶなら、モクボーAAC木材をご活用ください。